衆院環境委員会の海外派遣で、20日から28日までシンガポール、ニュージーランド、フィジーの環境保全状況などの調査にいってきました。各国の自然保全対策や廃棄物処理場などを視察するとともに、各国の政府関係者、環境関係の日本企業、国際協力機構(JICA)関係者との懇談などをおこないました。
シンガポールではマサゴス環境・水資源大臣と、ニュージーランドではサンソン自然保護局副長官と同局のメンバーと懇談。フィジーでは当初予定していたクマール環境大臣、ルベニ国会議長に加え同国環境委員会委員との懇談ができました。
ニュージーランドは自然豊かな国というイメージで、実際に放牧地の緑が広がり森林などの保護もすすんでいますが、それでも現地の方は自然を切り崩して放牧地をつくり、家畜の大型化による汚物などの河川への影響が広がっていることなど憂えていました。
フィジーでは海面上昇やサイクロンの大型化など、地球温暖化の影響の実態、こうした島嶼国への日本の支援要望を直接聞きたいと思って実際に質問したのですが、日本と委員会の構成・役割の違いで、「気候変動は外務省の担当」ということで、今回の調査で私がいちばん知りたかったことが〝空振り〟に終わってしまい残念でした。
それでも各国それぞれの環境保全の努力、環境保全にたいする国民の意識状況などがわかり、有意義な調査でした。
シンガポールでは、人工的に植物を集めたパークをつくり、そこでスピカ―から流れる人口の鳥の鳴き声を聞きました。ニュージーランドでは、人間が壊した自然を復元したパークで多くの鳥の鳴き声を聞きました。フィジーでは、宿泊したホテルは空港から近いのに、朝、窓から鳥の鳴き声が聞こえてきて感動しました。各国の実情の一端が表れていると、印象に残りました。
しかし、道路の渋滞はシンガポールでもニュージーランドでもほとんどありませんでしたが、フィジーでは長い渋滞に巻き込まれました。都市部では幹線道路の拡幅工事があちこちでおこなわれ、道路沿いの造成工事もみられました。フィジーでは環境保全と調和のとれた経済活動がすすむのかどうか、これから問われています。日本は、こうしたことにこそ支援を強めなければなりません。
はじめての海外での長期調査でしたが、移動時間が長く、機中泊が2回、朝も7時台からの始動が多く、時差もあってかなりのハードスケジュールでした。いい体験をさせてもらいました。今回の調査を今後の活動に生かしていくためにがんばります。