しまづ幸広(日本共産党元衆議院議員)-浜岡原発廃炉、静岡から政治を変えよう
国会質問

質問日:2015年 3月 9日 第189国会 予算委員会

中央公聴会

―島津議員発言部分抜粋―

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島津委員 日本共産党の島津幸広です。

 きょうは貴重な御意見ありがとうございました。

 私からも公述人の皆さんにお聞きしたいと思います。

 時間が限られていますので端的に御質問させていただきます。

 最初に、水野公述人にお聞きします。

 私も「資本主義の終焉と歴史の危機」を読ませていただきました。資料の中にもあります、富を周辺から中心へ集中させる、グローバル化と格差の拡大、中間層の没落など、興味深い御指摘が多々ありました。

 今、大企業は空前の利益を上げる一方で、実質賃金が十九カ月連続マイナスになっています。きょうのお話でも、年収二百万以下の給与所得者の急増、金融資産なし世帯の増加が指摘されました。アベノミクスのもとで今後格差がどうなっていくのか、先生のお考えをお聞かせください。

水野公述人 私は、ますます格差は拡大していくと思います。

 先ほど、相続税強化ということだったと思いますが、一方で、生前贈与の無税枠も拡大しておりますし、ですから、相続によって資産が形成されていくという方向に向かって、相続財産がないのが今三割ですけれども、三割の御家庭の方は全く相続を受けられない、それで賃金は下がっているわけですから、新規の貯蓄ができないということでありますので、私は、上がっていく方向になっていくんだろうと考えております。

島津委員 ありがとうございました。

 もう一問、水野公述人にお聞きしたいと思います。

 この本では、日本での労働の規制緩和の名のもとにつくり出された非正規雇用社員の増加や人件費の抑制などの御指摘があります。こうした非正規雇用の増大、実質賃金の連続マイナスなど、現状の雇用問題が経済成長に与える影響についての先生のお考えをお聞かせください。

水野公述人 お答えします。

 規制緩和は、当初は、九〇年代後半は、働く人のニーズの多様化ということで労働の規制緩和が行われたと思います。これは、マクロの環境がいいときには恐らく当初の目的を達成できた、半年働いて半年は働かなくてもいいという選択をする人に対してもそれを認めるということだったと思います。

 でも、マクロの環境は、先ほどの、アメリカのクリントン大統領の時代のサマーズ財務長官が、三年に一度バブルは生じてはじけると。実際に、過去三十年間数えてみただけでも、すぐに三年に一回というのを思いつきます。

 労働の規制緩和と、三年に一度バブルがはじけるという環境が組み合わされる。それで、バブル崩壊型の不況というのは、先行きが見えない、売り上げがどれだけ減るのかわからない。通常の在庫循環型の不況であれば、これだけの過大な在庫があるから何カ月辛抱すればということで、解雇しなくても済むと思いますが、リーマン・ショック時の自動車産業のように、今特に輸出ですけれども、売り上げが瞬間蒸発するというような状況では、解雇せざるを得ない。そのときにちょうど労働の規制緩和が行われて、では雇いどめをしましょうということでありましたので、マクロの経済環境がバブル多発型のようなときに規制緩和をすれば、当然、今のような年収二百万円以下の人がふえ、金融資産をなくしていくという方向につながっていくと思います。

島津委員 ありがとうございました。

 続いて、西田公述人にお聞きいたします。

 事前にいただいた資料の中では、自殺や精神疾患による経済的損失の指摘とともに、若年層の精神疾患の予防の必要性などを訴えられていました。

 今、若者を使い捨てにするブラック企業が大きな社会問題になっています。仕事のストレスによる精神疾患がふえ、残業で疲れ果て、みずから命を絶つという悲しい出来事も起きています。若者の二人に一人が非正規雇用、賃金も安くて結婚もままならない、こういう状況です。

 こうした不安定な非正規雇用の広がり、サービス残業やブラック企業の横行、そして後を絶たない過労死という若者の状況があるわけですけれども、こうした非人間的な使い捨ての労働を放置しておいたのでは日本の将来はないと思います。こうした働き方、日本の状況、現状について、精神保健医療の立場からの先生のお考えをお聞かせください。

西田公述人 御質問ありがとうございます。

 きょうは認知症のお話をさせていただきましたけれども、それと若者の健康や命というのは一体の問題でありまして、やはり、高齢化社会を支える若い人の健康や活力を守る、そういう保健福祉をきちんと整えていく必要があります。

 先生も御存じだと思いますけれども、日本の若者の自殺率というのは各国に比べて非常に高い水準にありますし、そして近年も増加傾向にあるということでございます。そういう若い人たちがなぜ命を絶つに至るのかということについて、御指摘のとおり、経済的な問題やそれから精神的な問題等があると思いますけれども、そういったものをきちんと包括的に若い人に支援していくような、そういうサービスや相談機能の強化というものをきちんと地域でつくっていかなければいけないというふうに思います。

 若い方々の健康の最大の被害要因は精神疾患という時代でありますので、若い方々の心の健康を、きちんと予防し、そして不調の場合は早期に支援していく、そういう取り組みが必要ですけれども、まだ教育がきちんとなされていませんので、そういったことを学校教育等の場でも、若い人に対する心の健康の管理方法などについてきちんと教育していくことが必要だというふうに思います。

島津委員 ありがとうございました。

 続いて、鈴木公述人と水野公述人にお聞きしたいんですけれども、消費税が八%に増税されて十一カ月、生活に身近な商品の値上げも相まって、庶民の暮らしを圧迫しています。

 総務省発表の二〇一五年一月の家計調査によると、一世帯当たりの消費支出は二十八万九千八百四十七円、物価変動の影響を除く実質で前年同月比五・一%の減少でした。十カ月連続のマイナスです。

 こういう状況のもとで、八%のダメージがなかなか消えない、増税のダメージが消えない、こういうことが続いているわけですけれども、先ほど、時間差という議論もありました。こういう経済状況が悪化している中で、経済状況のいかんにかかわらず一〇%の増税を行う、これを本当にしていいのかどうか、もしそういう状況のもとで増税したらどうなのかということについてのお二人の先生のお考えをお聞かせください。

鈴木公述人 お答え申し上げます。

 消費税に関しましては、それを財源にしてどういう制度を行うかということとセットで決められておりますので、一〇%のときに、例えば年金生活者支援給付金を始めるとか、あるいは介護一号保険料を軽減するとか、さまざま、財源としてやろうとしていることがございますので、それとのバランスで、私は必要なことだと思います。

 ただ、先生おっしゃるとおり、経済との関係はきちんと見なければいけない。何が何でもやる財政再建至上主義ではもちろんないと思いますので、先ほどもちょっと申し上げましたが、基本的にはやるんだけれども、例えば東日本大震災クラスの震災が起きるとか、リーマン・ショック後の世界同時不況クラスの不況が起きるとか、そういうことであればさすがにそれは見送るという、そこら辺の、どういうときだったらやる、やらないと、基本はやるんだけれどもやらないということを事前にきちんと議論しておくということではないかと思います。

水野公述人 お答えします。

 八から一〇に上げたときというのは、今回と同じように、五から八%に上げたときと恐らく同じようなダメージが続くと思います。二〇一七年の四月から上げ、そのときに景気がよくなっているという保証は、私は、余りないと思います。

 では、やめたらいいかということですが、消費税はセカンドベストなんですけれども、いろいろな方法で税金を上げなきゃいけない。これは過去の、企業会計で、今、特別損失の処理、もう既に前倒しで使ってしまったわけでありますから、前倒しでサービスを受けるということですから、それを特損処理と言っていいのかどうか、それはいつか必ず何らかの税を上げなきゃいけないということだと思いますので、今鈴木さんがおっしゃったように、バブル型の不況のときにはやめた方が、引き上げない方がいいと私は思いますけれども、通常の景気循環型の、在庫をちょっとふやし過ぎてしまったとか、そういう不況であれば、不況であっても私は八から一〇に上げた方がいいと思います。

 ただ、最近は在庫循環型の不況じゃなくてバブル崩壊型の不況をどうも受けるようになりましたので、本当は、条件なしで八から一〇に上げるというふうに決めるのは非常にリスクが大きいというふうに考えております。

島津委員 ありがとうございました。

 時間が来ていますので、最後に、私は静岡県に住んでいます。御承知のように、東海地震の震源域の上に立っている浜岡原発があるわけですけれども、福島第一原発の事故を見ても、原発事故が起きると、経済に与える影響というのは非常に大きいものがあると思うんです。

 ただ、そういう中でも、今、安倍内閣は原発再稼働の方向を進めているんですけれども、原発再稼働について、万一事故が起きればそういうリスクがあるわけですから、その点について、四人の先生、端的でいいですので、再稼働についてのお考えを、専門外かもしれませんけれども、ぜひお聞きしたいと思いますので、お願いいたします。

鈴木公述人 私は、四十年廃炉とか、秩序ある減原発、戦略的に原発を減らしていくということだと思います。ですので、電力料金を上げてしまって、経済をだめにしてしまうということではなくて、そこは計画的に秩序ある減原発を戦略的にやっていくということが望ましいのではないかと思います。

水野公述人 専門外なんですけれども、反対です。再稼働には反対です。

 理由は、成長しようと、成長戦略をすればするほど経済合理性というのが前面に出てくるというのが現状だと思います。もう三・一一の段階で、経済合理性というのを追求すればこういうことが起きてしまうということが明らかになったと思いますので、私は、再稼働については反対であります。

西田公述人 専門外なので何ともあれですけれども、ただ、地域を離れなくてはならなくなる方というのは、やはり、認知症の方なんかには非常に影響がありまして、そういう方々の病気の状態にも非常に影響を与えますので、そういう住みなれた環境が奪われるようなことがないようなエネルギー政策ということが今後重要だというふうに考えております。

原公述人 再稼働に際して安全性の確認が十分になされるべきだろうと思います。

島津委員 ありがとうございました。

 ちょっと時間が余りましたけれども、時間が来ましたので終わらせていただきます。

 きょうの御意見をしっかり受けとめて頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

 

 

 

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